物理を学べば・・・

GHSでは、一週間に一度週間テストを実施しています。

物理は例年前期だけ週間テストを実施しているのですが、今年はその週間テストを、生徒の実力の関係(物理が苦手な生徒が多い年でした)で後期に繰り越して実施しています。

今年の生徒たちは、前期からじっくりと実力をつけ、半年の熟成期間を経てのテスト、ということで、結果としては例年(前期実施の年)よりもテストの出来が良く、より充実した内容の答案を提出しています。

週間テストの内容は、前期で学んだ分野ですので、生徒たちはテストを受けることで前期の内容を復習、いや、もう一周することになります。これは物理の学びにとってとても素晴らしいことです。

例えば力学などは、4月に初めて出会ったときと、物理を一通り学んだあとで再会した時にはまるで別物のように見えてくるものです。

初めに力学を学ぶときは力学で学ぶことがどのように他の分野につながっていくかがわからないで学ばざるを得ませんが、前期の授業で、物理の全ての分野についての学びを経ることで、力学の、例えば運動方程式、例えば仕事とエネルギーの関係を再び眺めたときに、熱力学、電磁気学、波動の様々な知識が繋がって一つになっていること、さらには物理全体が一つの体系であることを実感できるでしょう。

「今まで物理をやってきてよかったなあ」

「物理ってこんなにもシンプルなものだったのか」

という感動はに格別のものがあります。

これは今のところGHSで物理を学んだ人だけの特権であり、ここで共有できないのが残念ですが、単なるるわかりやすい説明を聞くとか、詳細な知識を知るだとかとは次元の違う感動というものが確かにあるのです。

もちろん、その感動がいつやってくるか・・・は人により違いがあります。後期でわかる人、受験直前になっていきなりわかる人・・・かくいう私も、物理が本当にわかったと思えたのは、GHSから大学に入って、物理を自分で勉強しているときでした。

だからこそ、せっかくGHSに入ってきてくれたのですから、先輩として生徒達にはその感動を受験中に実感できるようにしてあげたいと思います。

GHSで物理にしっかりと向き合って学んでいけば、物理の実力は必ず付きますし、その先に努力が報われる―合格はもちろんですが、それに加えて学びの楽しさも―ときが必ずやってきます。

週間テストもすでに7回実施しましたが、答案からは一人一人の前期からの着実な成長の証が見て取れます。できれば生徒全員と、物理がわかる感動を共有していきたいと思うのです。